職場実習

2010年 職場実習

2010年(平成22年)8月2〜6日【奈良西養護学校3年生】

積水化学グループ 立積住備工業(株) 木製パレットの修理

金本 崇志さん
担当社員 奈良県立高等養護学校卒
くぎうち機を使いこなす
職場全員で記念撮影

疋田さんと柳本さんと市岡さんと森安さんと平岡さんにたくさんのことを教えてもらいました。5日間ケガもなく、安全に現場実習でき、みなさんのはげましでがんばることができました。

(崇志君の感想)

私たちの実習経験の中では最も課題の多い生徒でしたが、私たちにできることはいつもどおり、誰に対しても同じ、「人」として受け入れることだけでした。修了後に思いもしなかったドラマがありましたが、それも後に崇志君のお母さんから話を聞くまで、その重大さを私たちが知る由もないことでした。人の可能性の測り知れないことを学ばせてもらったと思います。

(立積住備工業 取締役管理部長 森安英憲)

崇志が人との別れに涙を流すのを初めて見ました。自閉の子には、感動で涙を流すという感情表現は難しく、崇志にはもうそんなことはないのだと、私はあきらめていました。
この5日間は、私たちにとって時間では表すことのできないほどの体験です。周りの方が温かい目で見てくれなければ、何ヶ月いても変わることはできません。
人の心に崇志が動かされ、自分の感情を自然に出せたのです。自然ということも理解できていなかった崇志自身、涙が出たことに驚いたことでしょう。
私は崇志に言いました。「痛いときだけ涙が出るんじゃないよ。嬉しいとき、お別れするのが寂しいときにも、涙は出るんだよ。それはすてきなことなんだよ」と。
崇志は3歳のときまだ言葉がなく、いつかこの子の声を聞きたいと毎日何十回も声かけをしていました。この実習で、会社の方がそれと同じことを5日間続けてくれているのを見て、胸が熱くなりました。こんな経験をさせてくれた会社のみなさんに感謝しています。

(崇志君のお母さんの談話)