活動日記  

県・県教育委員会・ならチャレンジドの恊働事業「地域社会で生きる!」特別支援生徒の社会参加および就労支援

活動日誌 2012年 1月

2011年(平成24年)1月31日

地域の社会人(プロ)の気迫と技術を学ぶ!

県立奈良東養護学校 就労講習(金融授業)

【講師】:南都銀行人事部 田中伸明さん



「社会人セミナー(総合実習 授業)」レポート

1.授業の様子
 田中さんと、生徒たちの実態について打ち合わせを行い、テーマは「経済生活~お金 とその大切さについて~」を設定しました。この授業の前に「給料と生活費」というテーマで卒業後の個々の支出と収入をシミュレーションして、1ヶ月にどれくらいのお金が必要かをイメージさせ、将来貯金をしてどんな夢を叶えたいのかを聞きました。
 ①受講クラス
  ・高等養護部 3年1組 7名
 ②内容
  ・銀行の仕事
  ・お金の数え方。(1人10万円の模擬紙幣を使って)
  ・お金、印鑑の大切さ。
  ・クレジットカードとキャッシュカードの違い。
  ・新しい環境に早くなれるために何が大切か?
 ③生徒たちの感想
        生徒のお礼状から  (直筆)



④担任より
「南都銀行~社会人セミナー~」の感想
卒業を目前と控えた時期に、お金や印鑑の大切さ、クレジットカードの違いについてなどの話を、現役の銀行員さんから聴けたのが大変良かったです。
挨拶の大切さなど、社会人としての心構え全般も織り交ぜながら話してくださったので、生徒たちも真剣に耳を傾けていました。
講義後、キャッシュカードの作り方を教えてほしいと申し出る生徒がおり、簡単に流れを説明すると、メモをとりながら聞いていました。「僕も社会人になるから」と話す姿はとても頼もしかったです。
銀行員さんの「生の声」は生徒だけではなく教師にとってもとても新鮮でした。
お忙しいところ貴重なご講演、本当にありがとうございました。
2.講義を終えて
 普段の授業とは違う緊張感の中で静かに授業が始まりました。しばらく『銀行の仕事について』『印鑑の大切さ』『暗証番号は絶対人に教えてはいけない。』など自分自身でカードや印鑑を管理すること、番号を覚えておくことの大切さを教えてもらいました。「お金は汗水垂らしてやっともらえるもの。一生懸命働いてもらえるものなので大切にしてください。」とも話されました。
 クレジットカードとキャッシュカードの違いは、「カードを使ったときにお金が減るか減らないかが違い。キャッシュカードは預けたお金しか減らないがクレジットカードは一ヶ月後に引き落とされる。絶対落としてはいけない。クレジットカードは自分で管理できるようになってからの方が良い」とアドバイスをいただきみんな頷いていました。次に、南都銀行の紙袋から札束を出され、それまで淡々と話されていた田中さんの目がきらりと光りました。一人ずつに封をした札束が配られ、片手に10枚札を持ち数えていく。最後に「パチン!」と音を立てる。もちろん模擬紙幣だが生徒も我々教師も一緒に数えるがなかなかうまくいかない。しばらく練習をしていくと少し慣れてきた生徒もでてきました。「現金その場限り。」と締めくくられ、非常に緊張感のある時間を過ごさせていただきました。
最後に、卒業を間近に控えた彼らに「仕事、社会に出て行く上で大切なことは、あいさつを大きな声で気持ちよくする。知らない人とも仲良くなる一番最良の方法があいさつ。「おはようございます。」「お疲れ様でした。」一日も早く新しい環境にとけ込んで仕事に励んでください。」とエールをいただきました。

今回、打ち合わせから講義まで何回も時間をとっていただいた西岡様、田中様はじめ南都銀行の方ときっかけを作っていただいたならチャレンジドの方にお礼と感謝を申し上げます。

  

県立奈良東養護学校 高等養護部  安田菜津希 教諭  高田雅文 教諭


講師の南都銀行・田中さんから「社会人として第一歩を踏み出し、コミュニケーションをとるための最良手段は、“あ:明るく、い:いつも、さ:まっさきに、つ:続けて”のあいさつです。」とはなむけの言葉が生徒へ贈られました。
南都銀行さん、ありがとうございます。


NPO法人ならチャレンジド 赤川 義之


報道資料(奈良新聞 2012.2.6)