活動日記  

県・県教育委員会・ならチャレンジドの恊働事業「地域社会で生きる!」特別支援生徒の社会参加および就労支援

活動日誌 2012年 3月

2012年(平成24年)3月15日

~地域の社会人(プロ)の気迫と技術を学ぶ!~

県立奈良東養護学校 就労講習(窓ガラス清掃)

高等養護部1年・2年生
【講師】:奈良県ビルメンテナンス協会



【生徒の感想から】

1.学習会の実施にあたって
  高等養護部では、総合実習等を通して清掃に関する指導を行っています。しかし、残念ながら画一的な指導とはいかず、指導体制、指導方法や詳細な指導内容については未だ課題となっているのが現状です。
  そこで、平成24年度から本学部の特色を踏まえ、「職業教育のさらなる充実をめざして」というテーマで、教職員も清掃指導に関する研鑽(各都道府県の技能検定を参考として)を積み重ねながら、①清掃の目的、②基本的な清掃のポイント、③具体的な清掃の方法、④清掃作業のサービス精神とマナー、⑤評価等を生徒達に指導していくことを予定しています。
この取り組みにより、生徒達の清掃に対する自信と雇用促進に繋がってくれることを切に期待しています。
 その前段階として、企業のプロの方々に来校して頂き、限られた時間ではあるが、プロの視点で生徒達に清掃のノウハウ並びに心構え等を指導してもらえればと考え、この学習会を企画しました。

2.参加生徒:
       1年生:14名
       2年生:15名                  計29名

3.学習内容:①「掃除」と「清掃」の違いや清掃に取り組む心構えの学習
       ②講師(ビルメンテナンス協会所属)の方々の自己紹介
       ③講師の方によるスクイージーを使っての清掃方法の説明
       ④班ごとに分かれてスクイージーの実技演習
       ⑤各班代表者による作業の感想
       ⑥スクイージー清掃上級編とモップがけのデモンストレーション

4.学習会を終えて
  前半、清掃のプロの講師の方々にご指導をして頂く前に、パワーポイントを使って、「掃除」
と「清掃」の違いや普段から真摯に清掃に取り組むことが卒業後の就労に繋がる等の事前学習を行いました。生徒たちは教師の問いかけに対する答えを考えながら、最後までしっかりと説明を聞いてくれていました。「清掃=自分磨き」という言葉は、生徒たちにとって少し難しい内容だったかもしれないが、願わくば卒業するまでの間に少しでも理解し、実行してくれることを期待しています。
  後半、生徒たちは各班に分かれてスクイージーの実技演習を行いました。熱心に説明を聞き、各自、窓の清掃に取り組みました。初めて扱うスクイージーに慣れない手つきながらも、手順を確認しながら 丁寧に作業を行い、鏡のように光輝き綺麗になった窓を見て、「先生、綺麗になって嬉しい。」と正直に感想を述べる生徒もいました。
また、普段の様子とは違って、より積極的に清掃に励む生徒の姿も見受けられ、今回のこの取り組みが、如何に意義深く生徒たちの成長を促すきっかけとなったと強く感じています。今後も継続して取り組みを推し進めていくことで、生徒たちの清掃技術のみならず、人間力を高められるように努力して行きたいと考えています。
  最後に、年度末の大変お忙しい中私どもの要望にお応え頂き、親切丁寧なご指導を賜りましたことに対し、心より感謝申し上げます。

県立奈良東養護学校高等養護部 教諭 


見る見るうちに上達する生徒。高等養護部生徒校舎の窓ガラスがピカピカになり、とても楽しく、充実した講習会でした。
奈良県ビルメンテナンス協会のみなさま、ありがとうございます。

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