活動日記  

県・県教育委員会・ならチャレンジドの恊働事業「地域社会で生きる!」特別支援生徒の社会参加および就労支援

活動日誌 2019年 12月

2019年12月2日

野田聖子衆議院議員が医大病院を視察 3

~障害者雇用について懇談~
●2019年12月2日 ●奈良県立医科大学附属病院
【懇談】古家仁病院長、高橋美雪看護部長、岡山弘美障害者雇用推進マネージャー



 野田議員と古家院長、高橋看護部長、岡山障害者雇用推進マネージャーが奈良医大病院の障害者雇用について懇談されました。
 古家院長は障害者雇用が病院にとってプラスであることを話されました。
「最初は一人から始めました。ちょっと不安はあったけれど、実際に病棟で始めると障害のある係員は指示されたとおり業務をおこない、期待以上の仕事をしてくれています。現在、奈良医大病院は50人雇用を目標に掲げています」「係員がコツコツと仕事をしてくれるので、安心して任せられます。医療従事者の業務の一部を係員へ任せられるので、看護師、技師等は、専門職の業務へ集中できます」「医療現場はとても助かっています。経営的にも看護補助員は診療報酬で加算されますので、経営改善にもなっています」
 高橋看護部長は医療現場からの報告をされました。
「患者さんに寄り添いケアする私たち看護師は、“できることをする”という土壌があります。係員の受け入れの際もできることを捜してきました。問題があれば、そのとき対応すればよいと考えています」「病院は人手不足のなか、係員は各部署で大切な戦力です。いなければ困ってしまいます」「22病棟のうち現在21病棟で係員は活躍してくれています。まだまだ働く部署はあります」「係員が真面目に働く姿を見て、患者さんは“自分たちもがんばろう”と元気になっています」
 岡山障害者雇用推進マネージャーは経緯、現状、今後の意気込みを話されました。
「こんな人がいるけれど、できる仕事はないでしょうか?と高橋看護部長と相談しながら係員の職場が拡がってきました」「養護学校、就労支援機関の紹介で、職場実習に取り組んでいます。採用の際は最低でも体験で2週間、見極めで2週間、トータル1ヶ月の実習をしています。タオル折りは必修で1時間に100枚折れることが条件です」「今、40名の係員、2名の支援者、3.18%の障害者雇用率です。係員のことは現場の看護師長さんや看護助手さんへお願いしています」「今後は係員が自主性、主体性を獲得して実習生の指導や新人育成の指導すること、係員から看護部の看護助手へ成長することが目標です」
 3名の話を受けて、野田議員は障害者雇用の核心、今後の展望について話されました。
「素敵な病院ですね。働いているみんながなかよく、生産性をあげていますね。百聞は一見に如かず、是非、国会議員をはじめ多くのみなさんに見学に来てもらえるようにします。障害者雇用はできないと思っているし、具体的なことが思いつかないのです。奈良医大病院は看護部と障害者の関係がウィンーウィンの関係で成り立っており、全国の病院や企業の障害者雇用のモデルです。奈良医大病院のケースを学び、全国どこでもできるようになってほしいです」「これまで障害者雇用は、障害者はできない前提で進められています。もっと経営者、トップの方は、“その人のできることを見出す”努力をしなければいけません。やれる仕事を探せば、ずっと働けるわけですから。心清らかに、さぼらずに、楽しく一心不乱に働く障害者の姿から学ぶことがたくさんあります。タオル折りの彼は天才です。私も勉強になりました」「私は“知的障がい者の明日を考える議員連盟”の会長をしています。奈良医大病院の看護部長の度量は素晴らしい、しかも合理的な病院経営となっています。素晴らしい!今後も奈良医大病院へ寄りたいです。また、機会があれば是非、東京へ来られて、各方面へ発信をお願いします」
 短時間ですが、とても有意義な懇談となりました。

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