活動日記  

県・県教育委員会・ならチャレンジドの恊働事業「地域社会で生きる!」特別支援生徒の社会参加および就労支援

活動日誌 2011年 6月

2011年(平成23年)6月4日

2011年度 第2回通常総会
●奈良県社会福祉総合センター


【来 賓】
・林 法夫 奈良県障害福祉課主幹
・山本敏久 奈良県教育委員会 学校教育課主幹
・岩崎清行 奈良労働局職業対策課長
・奥田芳久 特別支援学校長会 会長(奈良県立奈良西養護学校長)
・池口敬正 奈良県立高等養護学校長
・榊原俊彦 奈良県立奈良東養護学校長
~ありがとうございます~

 

【お祝いのメッセージ】
・奥田喜則 奈良県副知事  >>(メッセージを表示)
・田中敏彦 奈良県地域振興部長 >>
・冨岡將人 奈良県教育長 >>
・東平真己 奈良労働局職業安定部長 >>
・岡下守正 大淀町長 >>
・水掫義朗 大淀町教育長 >>
・中出篤伸 奈良県農業協同組合 代表理事理事長 >>
・中村憲兒 奈良交通株式会社 取締役社長 >>
・花山院弘匡 春日大社 宮司 >>

「奈良県新しい公共の場づくりのためのモデル事業」に採択

この度、奈良県・奈良県教育委員会(特別支援学校含む)・ならチャレンジドの協働提案(地域社会で生きる!特別支援学校生徒の社会参加および就労支援)が「奈良県新しい公共の場づくりのためのモデル事業」に採択されました。 2011年度、ならチャレンジドは県・県教育委員会との〈協働関係〉で、連携しながら取り組んでいきます。

1.就労支援 
① 職場実習先の新規開拓
 ・金融・病院(看護補助)・給食(調理補助)等
 ・保育所・幼稚園(保育補助)等
② プロ(社会人)による就労講習(学校の授業)
 ・農業・清掃・パソコン・ヘルパー・マナー等

2.社会参加 
① 住民と密着した市町村で新規に創出する
  ・「差別をなくす市民集会」での受付係等
② 県庁ほのあかり等イベントの運営支援
  ・「ならヒューマンフェスティバル」運営等
③ 地域交流を創出
  ・地域交流コンサート(奈良・田原本・大淀)
  ・地域ふれあい交流事業


NPO法人ならチャレンジド 第2回総会 就労・実習現場レポート


【テーマ】  ~成長~

就労・実習現場において、人との出会い、ふれあいを通じて、相互に成長する。
それはたゆまぬ努力の結果であり、はふとしたことが、大きな転機となる。
偶然の中に、必然性が見えかくれする。

県庁喫茶コーナー 橋本 京子 氏
●私の弟に知的障がいがあるので、実習で不安はなかった。いいことやなぁと思った。ここまで拡がっているんやなぁと思った。
●生徒は自分の子のようにかわいかった。
●緊張を取り、仕事は楽しいと感じるように努めた。もちろん、仕事は厳しい面もありますが・・・。
●3人の生徒は、それぞれ個性があって、シャイで事務にたけた子、 接客に全力で取り組む子、細かなことは苦手だが愛想がいい子。
●その一人である木平君がつくった陶器を喫茶コーナーに大切に置いている。
●私の弟も就職し、同じ世代の子とつきあうようになって、聴く音楽も変わった。買い物も私の手をつないで行っていたのに、一人で行くようになった。「お姉ちゃん、買うてきたで」と自分の好きなものを買うようになった。
●周りの人の関わりで、人は変わっていく。
県立奈良東養護学校PTA
●喫茶コーナーの実習は、家のリビングでお母さんが
    我が子にお手伝いをさせている雰囲気、自然に接していた。
●実習は「楽しい時間を過ごす」ことに尽きる。生徒は自然に受け入れられる安心感をもって、初めて自信をつけていく。いろいろと不安はあるけれど、職場で理解してくれる人がひとりいれば、やっていける。
●奈良交通では、人と目を合わすことができない子が閉じた心を開き、優しい笑顔を見せるようになった。わずか3日間なのに、受け入れられる実感があったからでしょう。学校で、この子の変わりようがわかり、とてもうれしい。
●子どもたちは養護学校ですごく大切にされている。生活において社会と関係を断たれている。卒業後の時間は長い。実習先にお礼に行って、あたたかい雰囲気を感じ、まだまだ、いっぱいいい出会いがあるように思えるようになった。
●春日大社へお礼に行き、岡本権宮司の言葉「慈しんで育ててください」が心に響いている。「自分のことを大切に思ってくれる」ことなんだなぁ!
●送り出す親として、子どもが実習先から帰宅するまで心配。本人の不安を軽減化するのは親の姿勢。社会と“プラスの関わり”=よい関係づくりを行っていきたい。
株式会社ソルノリーブス 代表取締役 阪田 一史 氏
●知的障がい者雇用に関わって4年目。現在8名雇用しているが、初めてづくし。
●高等養護学校で生徒の姿を見学し、また、熱心な進路の先生を見て、これやったらいけると思った。
●親会社には、なかなか認知されない。それは、職場内に知的障がい者がいないから。
●私はたまたま今のポジションになったが、やっかいと思った。仕組みを変えないと難しい。親会社と別会社にして、賃金体系・就業規則等を別にすれば簡易。
●知的障がい者は加齢が進むといわれている。それならば、40歳でリタイアする仕組みが必要。有給がたまり、マックス100日ということも検討している。
●障がいというレッテルを貼られ、機会に恵まれず経験不足となっている。働く=楽しいという実感・達成感が感じられると、この子たちは智恵を出し、工夫し成長している。能力の伸びしろがある。
●社会の仕組みを変えれば、この子たちは充分にやっていける。「障がいは個性」と言われるけど、そのとおり。年に2回、保護者と懇談し会社へ提案してほしいとお願いしているが、これまでない。
●社員の名刺作成、表彰状、ソフトボールチーム、宿泊体験、買い物・料理教室等は、プライドを高め、生活自立に向けた取り組み。表彰状も立派なものにする、チームもユニフォームをつくる等真剣に取り組めば、この子たちへ伝わる。できることはいっぱいある。
●できないということには2つある。「障がいでできないこと」と「親が甘やかせてやらせないこと」がある。ほとんどの場合、親がやらせなくて「できない」と言う。
●「強い子ども」に育ててほしい!
県立高等養護学校PTA
●職場実習で生徒は成長している。
●電車が大好きなA君はJR奈良駅実習を通して、趣味と仕事の区別がついた。
●南都銀行で実習したB君は緊張しながらも銀行で実習できたことがうれしく、自信を深めた。
●大神神社で実習したCさんは、「もう少し長くしたかった」と。前向きな姿勢になった。
●雇用フェスタの司会をしたDさんは、一度くじけそうになったが、やりきって自信に繋がった。
●職場実習は、不安や緊張もあるけれど、親・子どもがいっしょになって乗り越え成長する機会をいただける。
●NPOならチャレンジドの、飛躍的な職場実習・社会参加の拡大に感謝するとともに、今後の活動に期待します。


NPOを立ち上げ、わずか1年4か月。本年は、奈良県・奈良県教育委員会との協働関係のスタート。
多くの方と出会い、励まされ、いろいろなことを学ばせていただきました。

NPO法人 ならチャレンジド

 

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