活動日誌 2011年 8月
2011年(平成23年)8月18日
「奈良県新しい公共の場づくりのためのモデル事業」
地域社会で生きる!特別支援学校生徒の社会参加および就労支援
キックオフ会議
●奈良県庁第一会議室
この事業は、行政(県・教育委員会)・学校・事業所・PTA・NPOが新たな官民一体となった協働関係を構築し、〈特別支援学校生徒の社会参加と就労への道〉を切り拓く取り組みである。県・県教育委員会の協働も含めて、16団体による全国初の協働モデル事業として注目されている。 それぞれの団体が持ち前の“得意な役割”を発揮し、新たな世界を切り拓く平成23・24年度の2カ年事業のキックオフである!
【16団体】
奈良県、奈良県教育委員会(高等養護学校・奈良東養護学校)、NPO法人ならチャレンジド
大淀町、大淀町教育委員会、株式会社南都銀行、奈良県農業協同組合、奈良交通株式会社、
立積住備工業株式会社、株式会社ソルノリーブス、春日大社、法相宗大本山 薬師寺、
三輪明神 大神神社、NPO法人きららの木、奈良県立高等養護学校PTA、
奈良県立奈良東養護学校PTA
【会議】
1.開会挨拶 寺田豊 奈良県健康福祉部次長
2.議事
(1)2カ年事業全体の報告
①就労支援
・職場実習の推進
県立奈良病院、名阪食品(株)等での実習報告
・特別支援学校における就労講習
県立高等養護学校「ビルクリーニング」授業の報告
②社会参加の創出
・「差別をなくす強調月間」における27市町村民集会での受付等の報告
・「県庁ほのあかり2011」への社会参加報告
(2)意見交換
(3)今後の取り組み
・地域交流コンサート(奈良・田原本・大淀)等
・障害者雇用月間(9月)の街頭啓発活動
9月1日(木)午前8時~8時30分 JR奈良駅、近鉄大和八木駅
【参加者の感想・意見】
ビルクリーニング授業、市町村民集会等の受付について、生徒は、言われてしているというよりも自ら楽しみながら取り組んでいた。その分、「随分しっかりしてきなぁ」と生徒の成長がうれしく思う。いきなり実習ではなく、ゆるやかな社会参加が必要だと思う。
事業所へはいろいろな協力をお願いしたい。本社のみならずグループ企業で様々な事業展開がされているので、グループ全体で職場実習受入れ、体験学習(森林、農作業、グッズ製作等)、 イベントの受付等を検討していただければ有難い。
学校の授業(農業、福祉、パソコン、料理、書道、マナー、人間教育等)で事業所の方々を講師でお招きできないものか。また、企業で就労している先輩から体験話を聞く、あるいは事業所からの就労セミナー等も願っている。
「県庁ほのあかり」は今年で子どもたちが関わり始めて4年目。とても楽しい社会参加の機会である。どんな子も気兼ねなくその子なりの参加ができるところがいい。見ているだけでもいい、大きな声を出してもいい、自由に活動できていい。是非続けてほしい。
地域住民に加えて事業所の方も一緒に参加できるような地域交流コンサートができればと思う。
協働とは言え、始まったばかりで、それぞれの“作法・流儀・文化”の違いがあり戸惑いもあるが、目的・思いは同じなので、違いを認め合いながら進めていきたい。
当社では、障がいのある、なしに関わらず誰もが働ける環境をめざしている。社会でいうところの挨拶・コミュニケーションが苦手な社員もいるけれど、持ち場で一生懸命働いており、そのことが彼らの社会参加であり、コミュニケーションだと思う。
機会を重ねることで生徒は、顔なじみになってきている。ただ、職員が生徒に特別に気を使うことが気がかりである。とにかく出会って、自然に感じるままに接することを願っている。
同一のテーブルで、特別支援学校生徒を応援してくれるのがとても力強い。
日常の身近なことの確かな積み重ねが大切であり、大きな「力」になってきていることを実感する。
これまで、役所は冷たいと感じていたが、市町村をまわって心ある方がいっぱいいることを知った。子どもたちは学校を卒業してからも、それぞれの地域で生きていくので、地域に知ってもらうためにも市町村での取り組みに期待したい。
県庁をはじめ県内代表的事業所で実習ができるようになってうれしい。生徒の希望や願いをかなえるために、ひとつひとつ広げていければと思う。