活動日記  

県・県教育委員会・ならチャレンジドの恊働事業「地域社会で生きる!」特別支援生徒の社会参加および就労支援

活動日誌 2011年 10月

2011年(平成23年)10月29日

第44回奈良県人権教育推進協議会研究大会
大淀町文化会館


「地域社会で生きる! 特別支援学校生徒の社会学習および就労支援」

NPO法人ならチャレンジド


 

秋風にコスモスが揺れる季節になりました。いかがお過ごしですか。
先日は、第44回研究大会へ3人の方々に職場実習に来ていただきありがとうございました。
研究大会の受付では、参加券を受け取り資料を渡す仕事や、参加券の枚数を市町村や団体ごとに分けて数える仕事などをお願いしました。また、お昼には参加者にお弁当を渡す仕事もお願いしました。
受付は、研究大会の最初の入り口、出逢いの場です。参加者の一日の「心の持ちよう」すら左右することがある大切な仕事です。3人ともに大人たちの中にまざってもおくすることなく、さわやかな笑顔で参加者のみなさんを出迎えてくれて、その大切な役目を果たしてくれました。それだけでなく、同じ仕事をお願いしていた大人たちも、いつも以上の笑顔がみられました。これは、3人がきてくれたおかげの相乗効果だと思っています。
弁当の受け渡しも大きな声で「ありがとうございます」と笑顔で対応してくれていました。参加者が多いので、次から次へと大変だったと思いますが、疲れた顔を見せることなく最後まできちんとやり終えてくれました。本当にありがとうございました。
ある方が言ってくれました。「子どもたちが来ることを宣伝するでもなし、当たり前の存在でここにいる状態を作り、そのうえ、子どもたちの存在をきちんと受け止めて活動を進めていることがすばらしい」と。今回の受け入れについて、一番したかったのはそこだったので、本当にうれしい一言でした。
「当たり前」の改革。そして、新しい「当たり前」の確立。
私たちに大きな一歩を与えてくださったことに感謝いたします。
以下、受付等で特に子どもたちと関わっていた市町村の職員等数名の方の感謝の言葉と、参加者のアンケートの抜粋です。様々な視点からの感想ですが、ご一読くだされば幸いです。
本当にありがとうございました。

奈良県人権教育推進協議会 事務局  飯田美和さん


奈人推協研究大会の受付業務お疲れ様でした。
参加券と資料の引き換え、弁当の配布等、生徒さんは前向きに一生懸命研究大会の業務に当たられている姿がとても印象的でした。
 最初は緊張されているようにも見受けられましたが、参加券の集約が終わってからの休憩時間に控え室で生徒さんの集合写真を撮らせていただきましたが、生徒さんは受付業務を終えてホッとしたのか、みんなとてもリラックスしたいい写真を撮ることができ喜んでいます。
 研究大会の記念として、奈人推協事務局の飯田さんとの写真も送らせていただきます。奈人推協研究大会の運営に関わった素敵な思い出として受け取っていただきましたら幸いです。本当にありがとうございました。

桜井市人権施策課 松田量善さん


当日、事務局の飯田さんから三名(Aさん、Bさん、Cさん)の紹介がありました。受付と弁当の手渡しのお手伝いをしていただきます・・・と。AさんとCさんは、全体会の参加券を受け取り冊子を渡す仕事をしてくれました。Bさんも少し同じ仕事をしていましたが、途中から場所を変えて、集まった参加券を郡市別に分類作業をしていました。多くの参加者が集中的に集まってこられたときも、三人とも「ありがとうございます」と声をかけていました。腕章を巻いて大人たちと一緒に仕事をこなしている姿が、なぜかいとおしく感じられました。全体会が始まった頃、受付の仕事もなくなり、椅子に座って話をしていました。学校のことや家族の話をしてくれました。
しばらくして、係の方から休憩しようと声をかけていただき、本部でお茶とお菓子をいただきました。お菓子をほおばる姿は子どもらしく、本当に楽しい時間を過ごしました。「お弁当も一緒に食べたいなあ・・・」と言いながら…。
 弁当引き替え所では、たくさんの弁当が積み上げられていました。昼前に予行練習をしました。業者の方が、三人の生徒に対して、「本当に助かります。よろしくお願いします。」と満面の笑顔を注いでくださいました。Aさんは弁当引き替え券を受け取る、Cさんは数のチェック、Bさんは弁当を手渡す係をそれぞれが担当してくれました。ここでもまた「ありがとうございました。」と元気な声が響きました。声かけられた方々はお弁当が一層おいしかったことだと思います。残念ながら一緒にお仕事をさせていただいたのは、この時間まででした。最後までできたらいいなあ・・・と心残りでした。真剣に取り組む姿は今も脳裏に焼き付いています。また、会える機会があれば会ってお話ししたいです。

大和郡山市人権施策推進課  杉村 千佳子さん


野山の木々の葉も赤や黄色に色づきはじめ、秋の深まりを感じられる今日この頃、Aさんには、元気に学校生活を送っておられることでしょう。
過日、大淀町文化会館で行われた奈人推協第44回研究大会では、受付の仕事をしていただきました。参加者の皆さん一人ひとりから参加券を受け取ったり、資料(研究大会冊子)を手渡したりするなど、笑顔をもって熱心にやってくれましたね。大変お世話になりました。本当にありがとう!!
 気温差の大きいこの時期、風邪をひかないように、お体には十分気をつけて、学習や遊びなど、なかまと楽しい学校生活を過ごしてください。

橿原市人権教育課 安川健二さん


ありがとうございました。
Bさんは、元気もよく笑顔で接してくれました。また参加者集計も積極的にしてくれました。参加票をそれぞれ100番単位に分け、それを皿に番号順に並べる作業を根気強く手伝ってくれました。
 また、Cさんは私の隣で受付業務を楽しく元気よく手伝っていただきました。参加票の名前記入の確認、受け取ってから資料を渡す際、「ありがとうございます」や「おはようございます」など大きな声で対応していただきました。周りのやり方を見ながら、自分なりに考えて元気に受付業務をしてくれました。
 受付が終わり、本部室で集計数の確認をしながら休憩の際、飴などを大人に配ってくれました。ほほえましく思いました。
 このような実習は研究大会に限らず、その他の事業・イベントでも実習できる機会があれば、生徒・学校側、受け入れ側がお互いのプラスになるのではないかと思いました。

天理市人権教育推進協議会 事務局長 永田幸夫さん


先日のお弁当の受け渡し業務では、参加者お一人おひとりにみなさんの気持ちが伝わるようなお仕事をしていただきまして、誠にありがとうございました。今後のご活躍をご期待しておりますのでがんばってください。

伸和フード株式会社 統括部長 野村幸夫さん


○就労支援…提供する事業所、実習する生徒、そしてコーディネートされる機関それぞれが「やってよかった」と思えることにより、この活動を長続きさせることができると思いました。コーディネートされる方は事業所に理解してもらうために努力が必要になってくると思いますが、一度できた「つながり」を大切にして続けてもらいたいです。

○障害のある生徒さんも学業を終えると一社会人として一般の人たちと同様、社会参加する。そのため職業実習で体験して、やればできると思える自信をもつことや、認めてもらえた時のよろこびやうれしさが得られる。勇気を出して社会体験をして「ありがとう」の言葉や気持ち良い対応が今後の生活への不安を少なくする。

○障害者の人に意図的に出会っていき、手をたずさえながら人推協の中に取りこんでいけたら、輪が拡がっていくと思う。

○支援学校の生徒さんが仕事を通じて自信をもったり、社会とのかかわりをもったり、人とコミュニケーションがとれるようになったり、すごく意義のあることだと思います。受け入れがもっと広がれば、様々な体験ができてよいと思います。このような活動により、特別支援学校の生徒の「働く力」を証明できれば雇用の幅も広がるのではないかと期待します。

○ここでも「人と人との出会いの場」をつくることの大切さにふれることができた。

研究大会アンケートより


大淀町内在住の大淀養護学校生徒達の初めて社会体験学習。緊張もありましたが皆様に見守られて和やかな、充実した1日をいただきました。 奈良県人権教育推進協議会のみなさま、ありがとうございます。

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